Artificial Hallucinationトラック5　お気に入り度：★★★★★

Artificial Hallucinationのトラック5番目の曲です。
1stアルバムのイントロとエンディングはいずれも
the alternation of generations(副題はそれぞれ違います。)
というこの曲と同じタイトルになっています。

前作のアルバムの2曲を、歌詞付きの独立した曲にしたのが
この作品の位置付けといえましょうか。
但し、雰囲気はかなり変わっています。

前作の2曲はスピード感のある曲調でしたが、
本作では、テンポがかなり抑えられ、
ゆっくりとした雰囲気に換わっています。
初めて聴いたときは、その変化に物足りなさを感じました。

ですが、歌詞が最高に良かったですよ、この曲は。
Schwarz Steinの人工生命をテーマにした曲の中では、
これが一番のお気に入りです。

生命が持つ醜い本能をそぎ落とし、
究極まで理想を追求され生み出された、
人工の細胞達。。
しかし、それらは既に生命としての意味を失っていた。

無意味に、無駄に、DNAの化学反応として
増殖のみを繰り返す存在と成り果て、
永遠にたどり着くことのできない、
ありえぬ成体の姿を夢想し、焦がれながら…、
溢れかえるほどに量を増やしながら…、
ただただ分裂していく。

試験管の中で進行する、
哀しい程に無意味な様相を描いているような気がします。
理想を追求しつくした果てに訪れた絶望の世界といったところでしょうか。

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